童話の広場話題になった童話

2009年12月号

ベッキーのクリスマス

※出版社の許可を得て掲載しています。無断複製・転載は法律で禁止されています。

作者のターシャ テューダーさんは1915年、ボストン(アメリカ)生まれの絵本画家・作家。子どもの頃から自然を愛し、15歳で学校を辞めて迷わず絵画と農業の道を選びました。結婚して4人の子どもを育てながら、夫の強い勧めでデビュー作の絵本『パンプキン・ムーンシャイン』を出版します。77の詩に挿絵の入った『マザー・グース』やコーギー犬が大活躍する『コーギビル』シリーズなどの絵本は、アメリカ中の子どもたちを夢中にさせました。1971年には児童文学に対する貢献が評価され、「レジャイナ・メダル」を受賞しています。

翻訳のないとう りえこさんは東京外国語大学と早稲田大学で翻訳を学びました。ターシャ テューダーさんの作品の他に、くまのプーさんの仲間を描いたA.Aミルン原著の『ピグレットの思い出絵日記 』、『ルーのイースターの色たまご』、『ティガーの家族の木 』など、数多くの作品を翻訳をしています。

ベッキーのクリスマス

ターシャ テューダー:著
Tasha Tudor :原著
ないとう りえこ:翻訳
メディアファクトリー :ISBN:978-4840120562
2007年10月発行 1,680円(税込)
話題のツボ

2008年6月、作者のターシャ テューダーさんが92歳で永眠されました。生涯を通して80冊以上の作品を世の中に送り出しました。古典が中心だった児童文学に新風を吹き込んだターシャさんは、ガーデニングと動物とのナチュラルライフを満喫し、その質素でありながら心豊かな暮らしぶりが多くの人たちの共感を呼びました。本書が、ターシャさんの特集番組の中で紹介されると、「テューダー家のクリスマスの魅力がすべて描かれている」と、たちまち話題になりました。

この本の読みどころ

「ターシャが家族のために…とりわけ10歳の娘のために用意した、みごとなクリスマス、ほんとうにあった話です。」と書いてあるように、本書はターシャさんが子育てをしていた頃のクリスマスまでの1ヵ月の様子を、主人公ベッキーの目を通して描かれています。特別な日を向かえる準備をすべて手作りで行います。クリスマスを迎えるまで4週間、毎日めくるたびに子どもたちの心をドキドキさせるアドベントカレンダー、家族みんなでご馳走や飾りを作ったり、工夫を凝らしたプレゼントの用意など、心弾む時間を過ごします。

クリスマスの伝統的な過ごし方を通して、家族への思いや絆の強さにこころ打たれることでしょう。ターシャさんの暮し方をヒントに家族のつながりを再確認してみてはいかがでしょうか。

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