友だちはどんどん落ちていきます。しかし、ぼくはまったく落ちそうにありません。なぜなら、南側の、北風が当たりにくい所にいるからです。
「もう一回や。」
 でも、何度やっても、ぼくだけ落ちません。
「何でや?」
 何度やっても、落ちません。
「悪いなあ。」
 そう言って、北風さんは帰っていきました。
 そして次の日も、また次の日も、北風さんは、ぼくを落とそうと、がんばりました。
「ハアハア、もう無理や。わての力じゃ、どうにもできへん。」
 北風さんは、あきらめてしまいました。
「少し、別の方法考えるさかい、ちょっと待ってや。」
 北風さんは、行ってしまいました。

「わあい。よく回る。」
「ほら、きれいなのができた。」
「みんないいなあ〜。楽しそうに遊んでいる。」
 コマになったり、首飾りになったりして、子どもたちと楽しそうに遊んでいるみんなの姿を、ぼくだけが上から見ているのは、とってもつらくて、さびしかったです。
 それから秋も深まり、だんだん寒くなり、子どもたちの来る回数は、どんどん減っていきましたが、相変わらずぼくはそのまま。

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